描かれる女装子

ドラマ「トップキャスター」はほとんど見てないんだけど、ひと月くらい前にたまたま見たある回が、女装子の出てくる話でした
主役のニュースキャスターが高圧的な占い師のイカサマを暴くために女装子に会わせて占わせ「近い将来結婚して赤ちゃんを産む」と言質を取るって粗筋
部下だか後輩だかの若い男が、知り合いのきょうだいを女装と気付かず、淡い恋心を抱いていたために「男ぉ！？」とショックを受ける場面に、わたしは劇団☆新感線の「花の紅天狗(くれないてんぐ)」の一場面を思い出しました
この紅天狗は、滅法面白い芝居なんだけど、「ガラスの仮面」をネタにマニアックでミュージカルでパロディ満載なんだから、ある意味当然かも知れない
ガラスの仮面では、紅天女の主役を巡ってマヤとアユミが競るのに対し、紅天狗を巡って赤巻紙あかねと花小路カケルが競り合うのはほぼ一緒 違うのは、カケルが性転換した元オトコだった点なんだけど、主役欲しさにやったと聞いて先生が「女優の鑑」と褒めるのが無茶苦茶で可笑しい
また面白いのが、初演の時の配役なんです
再演の時は、あかね＝高橋由美子、カケル＝森奈みはる(元宝塚の女優)で、これはこれで面白かったんだけど、初演の時は、あかね＝高田聖子(新感線の女優)、カケル＝植本潤(花組芝居の女形俳優)だったんです　再演はＤＶＤソフトで観ただけだけど、初演は劇場で観たんです　んで、その時が新感線を初めて観た時で、出演者を一人も知らなかった状態　ま、通常の公演じゃなくて「新感線ゴージャス」と銘打って、客演を入れた豪華版と言うことは知っていたんだと思います
植本潤さんが男性なのかぁと思いながら、そのまま女性の役でほとんど違和感なく
やっていたので、変わった配役だけど普通に見れるじゃんと思っていたら、実は元オトコってハナシになる　カケルに思いを寄せていた男性がショックを受けるんだけど、配役に隠されたナゾが解けたと同時に笑えて仕方がない　ひどい、ひどすぎる　ひどすぎて笑っちゃう！
全体からすればこれは小ネタなので、再演も笑えることこの上なく、ミュージカルになっているので、劇中歌が、観ながら口づさんでしまうんですが、これが格好良かったり、笑えたり傑作なんです
「花の紅天狗」ＤＶＤ
結局レビューになってしまったわ